雑草観察ノート

雑草と呼ばれる植物が好きな素人が身近な動植物について調べたことを記録していきます。図鑑の1セクションから1枠程度のまとまりを目指しています。投稿してからも見直す方針です。

ヘラバヒメジョオン 花と葉による同定




道沿いで咲いていた高さ30 cmほどの植物(草本)の花。写真では示しませんが、葉は全縁ヘラ状で花は散房状でした(本来はちゃんと写真を載せるべきです)。

白色の細い舌状の花被片様片の中央に黄色の円形領域が認められます。円形領域は中央では多角形、辺縁では直方体に見える構造の集合であり、構造は中央で手前を向き辺縁に向かい傾く管状構造(筒状構造)と推測できます。管状構造は雄蕊や雌蕊とは形態が異なり周囲を形態の異なる花被片様片に囲まれることから小花、即ち黄色い円形領域は管状花(筒状花)の集合と考えられます。周囲の舌状花被片様構造も小花であり、舌状花であると推測されます。

以上から写真は小花(floret)、即ち真の花が舌状花(raw floret)と管状花(disk floret)からなる頭状花序であり、キク科の頭花(flower head)であると考えられます。

上記の花序形態、生えていた場所、地上部の高さが30 cm程度であったことからハルジオン、ヒメジョオン、ヘラバヒメジョオンまたはその雑種を鑑別にあげます。次に開花が11月初旬であること、蕾がうなだれていなかったこと、ハルジオンよりは舌状花が太いことからヒメジョオンかヘラバヒメジョオンまたはその雑種と判断します。最後に葉が全縁ヘラ状であることからヘラバヒメジョオンまたは雑種と判断します。

なお、舌状花と管状花が本当に舌状花と管状花であることは小花の詳細な観察、ヒメジョオンまたはヘラバヒメジョオンであることは茎断面の観察が必要と考えられます。