イヌタデ托葉鞘の縁毛
イヌタデ(Persicaria longiseta)の托葉鞘の縁毛。中央の節から生えた茎にすぐまた節があり、托葉鞘のすぐ上に小さな托葉鞘があります。2018年11月下旬撮影。
葉と節(茎)を繋ぐ茎状の構造を葉柄(petiole)と呼び、葉は葉柄の有無で有柄葉(petiolate leaf)と無柄葉(sessile leaf、epetiolate leaf)に分類されます。この葉柄の両端から伸びる部分を托葉(stipule)、托葉が茎に鞘状に巻き付いた構造を托葉鞘(ochea)と呼びます。
イヌタデは筒型の托葉鞘を持つ植物であり、その縁に特徴的な長い毛を持ちます。イヌタデの英名にはbristled knotweedをはじめとして「剛毛のある」を意味する“bristled”を含むものがいくつかあり、この托葉鞘の毛が特徴的であることを表しています。
托葉鞘は葉鞘との区別が必要となりますが、葉鞘にしては葉柄の基部と境界が認められる、むしろ基部から伸びて見えるので托葉鞘で良いのかなと考えています。