雑草観察ノート

雑草と呼ばれる植物が好きな素人が身近な動植物について調べたことを記録していきます。図鑑の1セクションから1枠程度のまとまりを目指しています。投稿してからも見直す方針です。

落葉層の菌糸体と黄色透明の水滴

201901-1
土壌表面から数センチの落葉層に観られた菌糸体と黄色透明の水滴。水滴に輪が映っているのはカメラの部品の写り込みと考えられます。2019年1月上旬撮影。

形態と考察

乾燥した落ち葉(落葉)を数センチ掘ると軽度に湿潤な層が現れ、ほぼ完全な落葉に白色の糸状および膜状物の付着したものが観察されました。その層をいくらか掘って現れたのが上の写真です。葉身の崩れた落葉を白色膜状物が覆い、その上には複数の黄色透明の液体が球状に乗っていました。どちらも落葉層(litter layer、リター層)と考えられます。

ルーペ像で白色膜状物は太い白色糸状物を中心に広がる網目状の白色糸状物と白色粒状物の集蔟であり、真菌のコロニー、即ち菌糸体(mycelium)の集まりと考えられます。

コロニーの表面に認められる黄色透明球状の液体はキノコのwater dropletsに相当すると推測されます。ある英語の文章いわく、この液体は好気呼吸(TCA回路、酸化的リン酸化)で生産された水H2Oに種および環境で異なる分泌物が混じったものだそうです。ただし、同じ文書で植物のguttationに相当すると書かれていたのでどこまで信用してよいのかは分かりません(植物のguttationは葉が水滴を生産する現象で排水と訳されますが、根圧や周囲の湿度が主因であると理解しています)。

追加写真

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