コウガイビル
樹木の幹1 m前後の高さを這っていたコウガイビルBipalium sp.(hammerhead worm、broadhead planarian)。2019年7月中旬撮影。乾燥に極めて弱い印象があるので、小雨後の茂った樹冠下という湿度の高い環境でも日中の高所にいたことに驚きました。一部写真ではLED照明により粘膜が輝いています。
形態は頭部が扇状から半円形で、その弦の中央から先端が鈍な細長い帯状構造(頭部以外の体)が伸びます。名前も外見も吸血で有名なヒルっぽいですが、こちらは他のぬるぬる系(軟体動物、ナメクジやカタツムリなど)を補食する肉食動物です。
思い当たる候補(クロイロコウガイビル、クロスジコウガイビル、ミスジコウガイビル)の中ではクロイロコウガイビルが最も近いと想像しています。
コウガイビルの名前は昔日本人女性の着けていた笄と形状が似ていることに由来するそうです。